エアロハウスは同一木材で4辺を強固に繋いだフレームを1m程度の間隔で並べ、居住空間を作ります。木材の表面は、構造用合板で覆い固めたセミモノコック・ボックス構造です。主に航空機などの構造に使われるこの構造は、強固なうえに内部に柱が必要ありません。
その構造により6m以上の幅で無柱の内部空間が実現できます。
さらにその居住空間を支える基礎・柱脚の形式を変えることで、様々な用途や環境に対応する建物になります。
頑丈ですがシンプルな構造なので、短い工期のリーズナブルなコストで建てることができる骨太な建築です。強固な構造ですので、車両で移動することも可能になります。
ユニークなボックス構造を使い、従来型の基礎の上に2階、3階建てを建てることもでき、その場合も短工期、多層階をつくりやすいなどメリットがあります。

柱のない大きな空間で変化する
人の生活は時間と共に変化してゆきます。
従来の住宅は新築時のプランで固定されてしまい、その時点でいくら最適に作ったとしても時間の経過とともにライフスタイルとのずれが生じてゆきます。そしてそのまま我慢して住み続けるか、中途半端に改装をするか、思い切って建て替えをすることになります。
エアロハウスは室内に構造体としての壁や柱の必要がないので、あとから自由にプランを変更することができます。床下に空間があることで、従来の建築でのプラン変更時に問題となりがちな、水回りの配置の変更にも対応がしやすくなっています。
長い年月を生活して行く中でのライフスタイルの変化にも、建て替えをすることなくプランを変更しながら、長く快適に住み続けることができるのです。

大きな窓でお気に入りの景色と暮らす
6m超のワイドスパン(柱と柱の間隔)を可能とする強固な構造体により、エアロハウスは一般の木造建築では構造的に難しい大きな窓(開口部)をつくることが可能です。
大きな窓により、お気に入りの外の景色と一体となるかのような、開放感のある心地の良い空間が生み出されます。

優れた断熱性能による快適な環境
エアロハウスは、外断熱通気工法による優れた断熱性能を持っているため、室内の熱を逃がしにくいだけでなく、外気温の影響も受けにくい建物になっています。そのため、少ないエネルギーで室内を快適な温度を保つことができて省エネになります。
壁だけでなく天井・床も含めてすべてが外断熱となっていることも、結露を起こしにくい高い断熱性能につながっています。
耐震性に優れた柱のない空間
エアロハウスは航空機などに使われるセミ・モノコック構造を採用しているため、内部に柱のない大きな空間や大きな開口部(窓)を実現しながら、地震に対しては充分な強さをもっています。エアロハウスの基本構造は移動を前提に考えられたものなので、その構造体は斜めにしても逆さにしても壊れることはありません。従来の一般木造建築の耐震の考え方とは発想の段階から違うと言えるでしょう。
エアロハウスは骨太な集成材のフレームによる強固な構造により、木造住宅でありながら6m超ものワイドスパン(柱の間隔)で、柱に邪魔をされない大きな空間を作ることができます。また、一般の木造住宅では構造的に実現の難しい大きな開口部(窓)を作ることもできます。
柱のない大きな空間はそのまま大きなリビングとして利用したり、壁で仕切って部屋を作ったり、自由にフロアを増減できる「フロア・マウント工法」を使って立体的に、ライフスタイルに合わせて自由にプランを計画・変更できます。最近ではさらに10mや14mといった、超ワイドスパンの空間を実現したエアロハウスも誕生しています。
すべてのエアロハウスは設計時に大きな建物と同様の構造計算をおこない、地震に強い安全な強度を確認しています。
構造計算とは、建物の設計をするときに地震、風、積雪などで家にかかる力、また内部に入れるものや家それ自身の重みによって、家がどのような影響を受けるのか、どのくらい頑丈に作れば安全に住めるのかを計算をすることです。
実は木造2階建て住宅などの建物では、建築確認申請での構造計算が義務づけられていないため、多くの木造住宅では設計時に構造計算はされていません。
エアロハウスは、日本でトップクラスの構造設計事務所とのコラボレーションにより開発したものです。
今まで建てられたすべての エアロハウスは、日本を代表する構造設計家渡辺邦夫が主宰の構造設計集団SDG出身である3名の構造設計家によって構造計算されています。
(アラン・バーデン / 贄田泰然 / 原田玄)